マツのみらい商店

大人も子供も楽しく学びあえる場作り=21世紀の学びを日々研究。日本で唯一の北欧流ビジネスデザインアカデミアLeare Academyの1期生。真剣な課題を面白く、面白い課題を真剣に。 年中夢求で営業中です。

答えのない問いが入試のトレンドになる。なぜ?

 

【本日の目次】

 

 

①みんなで学ぶ・実践で学ぶことはなぜ重要なのか?

本の学校は「同じ学年・同じカリキュラムで同じことを学ぶ」が基本。

もちろんこの形が良かった時がありました。

なるべくみんなが同じように動いて同じように話してくれることが大事。

今でもコンビニとかファーストフード店のマニュアルは其の名残りかもしれません。

でも、時代は変わり「ダイバーシティ(多様性)」という言葉にも表れているように

今は「個人」「個性」の時代と言われることがとても多くなりました。

それに伴い「いかに個性を磨いているか?」「いかに自分を持っているか?」

こういった考えが重要性を増してきているわけです。

で、そういった「個性」はどう育まれるのか?

それを象徴しているのが、冒頭に紹介させていただいたお二人のツイート。

 ・学生と社会人など、いろんな経験・年齢・性別・地域で多様に学ぶ

 ・理論理屈ではなく、実際にやってみて学ぶ

この二つのことは個性を磨く、ポジションをとるために価値の高い行動。

理由はいろいろありますが、ボクの考えは二つあります。

 ①いろんな人と対話をすると自然な比較検討ができる=客観的に個性に気づく

 ②実践から学ぶと文字だけでは表せない感情は物語ができる=付加価値がつく

この二つは大変大きな意味と価値を持っていて、生きていく上で極めて重要なもの。

そしてそれが至る所で評価される時代になっていると感じるわけです。

 

②最近の面白い入試問題

最近の入試問題は少しづつですが本当に変わっています。

例えば某都内市立中の入試問題で出たこんな問題。

今まで算数を取り組んできた中で、実生活において算数の考え方が

生かされて感動したり、面白いと感じた出来事について

簡潔に説明しなさい。

さて、いかがでしょうか?解けますか?

というか、そもそも「答えがあるのかいな??」って思いすよね?(笑)

これを12歳のちびっ子達に解かせるわけです。まあ難しい…

でもよく考えてみてください。この問題は何歳になったら解けるのでしょうか?

多分解けない人は幾つになっても解けないのです。

もう一つ、今度は15歳の方々が挑戦する高校入試。

最近では英語力の必要性も叫ばれているので英語の問題から。

次のAI(人工知能)についての英文を読んであなたの考えを

40語以上50語程度の英文で書きなさい。

Today AI is widely used for a lot of different purposes, such as

computers and machines. Some people say that AI should be used more.

What do you think about this idea? 

こちらは難関高校でもなんでもなく、普通の公立高校の入試問題。

英語の問題ではありますし英語力も問われますが、それ以上に注目なのは

このトピックスについて知っていなければそもそも英語を知っていても

書けないことだらけってことなんです。さあ困った…

この二つ、いずれも自分の経験や、実際に考えて議論などなんらかのアウトプット

これらがないといくら知識があっても解けないのです。

当然正解は無い。模範解答も存在しないですよね?

こんな問題がすでに10代の青年達の前に立ちはだかっているのです。

 

③近未来に起こる教育改革ってどんなもの?

2020年はオリンピックイヤーですが、教育業界で大きなトピックスは

センター試験廃止」というワード。これは正確にはセンター試験をなくす、

というよりも「新しい考え方で入試を行いましょう」という方が本質的です。

 その中でもひときわ目立つ、興味を引く変革はこちらでは無いでしょうか?

president.jp

センター試験がなくなるというワードばかりが世間一般では目立ちますが、

その本質は「暗記型入試に頼っては意味がない」「社会実装に向かない学びを変える」

こういった点にあると思います。日本ではこの手の議論で何が話題になるのか?

実はほとんどが「採点基準が無いと入試にならない!」みたいな議論なんです。

これ、諸外国から見たら本当に「は?(笑)」という問題定義なんですよね。

そもそも学ぶことは将来自分の人生を作り働いたり世の中に出て行くためのもの。

そして社会は常に正解に溢れているワケは、当然ながら無いですよね?

だとすれば自らのビジョンや価値を自分で定義してアピールする。

それは社会ではごく自然なことであれば、そっちに寄せて行く方が実用性が高い。

そんな考えが、今回の改革の根底にあります。

仮に様々な理由で改革が進まなくとも、本当に価値のある大学は勝手に変えるはず。

そうしなければ社会に適応できない・世界に適応できないからです。

言い方を変えると最後まで変える意志がない学校など行く価値がないのです。

 

④本当にやったほうが良いこと其の壱:実体験と共に学ぶこと

今まで書いてきたことからさらに予想すると、入試は早期化・低年齢化することも

当然のように想像しておくべきです。諸外国はすでに飛び級が当たり前ですし、

無理して時間をかける理由がない人もいるからです。

17歳〜18歳でやりたいことを明確にするのは簡単ではありませんが

中には早々に自分の強い興味関心に出会う人もいるでしょう。

そうしたらわざわざ22歳まで待つ必要ないよね?となる可能性は高いのです。

では、今までの受験制度のように嫌々渋々、

でもみんながやっているから取り敢えず…とならないためにどうすることが良いか?

答えは一つで「たくさんの実体験をしてみること」です。

よく「好きなことをすればいいよ!」とかいう人がいます。

これは間違いではありませんが、まあそんな簡単に好きなものに会えたら苦労しないw

そもそも「やってもいないものに好き嫌いなんて判断はできない」ですよね?

なるべくいろんなものを「まずやってみる」

好き嫌いはやってから決めればいい。好きにあってハマって、飽きたらやめる。

問題は経験と手数だと思います。特に若いうちは当てはまりますよね。

 

⑤本当にやったほうが良いこと其の弐:表現する手段を得ること 

ボクはこの「なんでも良いから表現してみること」がとても重要だと思っています。

最近のちびっ子はとにかく「表現することを恐れる」という傾向を強く感じます。

そしてそんな傾向が強まることが心配です。

別にプレゼン上手になれ!ということではありません。

1:1でも良いから、自分の意見を相手に投げてみる。意見交換をする。

noteやブログなど、文章に綴っても良いかもしれません。

(ちなみにボクは文章は苦手ですwちびっ子時代の赤面症を克服し今はプレゼン好き)

言葉や文字でなくても絵や写真、音楽や色彩・なんらかの物体でも良いのです。

どんな形でも良いので「自分の考えや思いを外に出すための創意工夫、

これはめちゃくちゃ大事だと思います。

多分いろんなことをやって、トライ&エラーは山ほどやることになりますが、

トライは早い方が後々効いてくると思います。

そして表現とはなんらかの感情の表出。

この感情、という部分もきちんと表現しコントロールできることは価値です。

この辺りも近い将来、必ず入試でも問われるようになると思っています。

まあ仮にならなくても社会では超重要ですよね。

6seconds.co.jp

 

さて、いかがでしたでしょうか?

入試という制度が良いかどうかは別として、色々と「学び方」は変わってきています…

2019年も今まで以上に激動の時代になりそうな予感。

ならばどう転んでも良いような学び方は、

ちびっ子に限らず皆んなが意識できるとより良い・自分らしい人生を築けますよね。

早いとこ「1億総学び社会」にしていきたいものですな(笑)

ではでは!