マツのみらい商店

大人も子供も楽しく学びあえる場作り=21世紀の学びを日々研究。日本で唯一の北欧流ビジネスデザインアカデミアLeare Academyの1期生。真剣な課題を面白く、面白い課題を真剣に。 年中夢求で営業中です。

21世紀のヒーロー像・道徳を考える

皆さん「ヒーロー」という言葉から連想する人物・キャラクターは誰ですか?

おそらく生まれた年代によってずいぶん違うんじゃないかな・・・と思うのです。

今回はヒーローと道徳のことについて考えてみました。ではいってみましょう!

【本日の目次】

 

 

①「ヒーロー」という言葉から想像するキャラは?

出てくるキャラは世代ごとに様々なのだと思います。

例えば「70年代 ヒーロー」とか「70年代 有名人」でググる

以下のような方々が登場します。(一部抜粋)

 70年代ヒーロー:仮面ライダーウルトラマン・超人バロム・魔女はホットなお年頃

 70年代有名人:天地真理山口百恵伊藤咲子・アグネスラム・川島なお美

『魔女はホットなお年頃』って全く知りませんでした。ちょっと調べてみました。

 うーむ・・・イラスト見てもわかりません。。。

ちなみに「70年代」を「90年代」に変えると出てくるのはこんな感じ(一部抜粋)

 90年代ヒーロー:有言実行シュシュトリアン・うたう!大竜宮城・ブルースワット

 90年代有名人:内田有紀木村拓哉小室ファミリー・その他多数・・・

調べてみてわかりましたが、70年代の有名人て、人数こそ多いですが

割とスパッと調べられます。90年代は切り口が多すぎてカオス(笑)

で、ふと思ったのです。

ヒーローに共通することってどんなことだろう?

冒頭のツイートにも書きましたが、興味深いのは時代ごとに

ヒーローを象徴する言葉が移り変わっていくこと。マスメディアがまだまだ当たり前、

そんな時代は、時代性も一定のベクトルに向いていますので、

ドラマ・CM、そしてヒーローや有名人のイメージは皆似てくるのだと思います。

すると今や「多様性」が大好きな日本人にとって「国民的ヒーロー」という言葉は、

もはや虚像なのかも知れません。

 

②ヒーローと倫理道徳の関係性

ヒーローの定義や受け取り方は時代それぞれですが、ヒーローが現れた時の

凡そ全年代の一般的な共通点。それは「憧れて真似てみる」ということだと思います。

憧れや真似ることは決して悪いことではないと思います。

憧れの人が身につけているものが欲しくなったり、

憧れている人と立ち居振る舞いを同じようにしたいという欲求も少なからずあります。

 

が、最近改めて「考えた方が良いなぁ」と思ったのは、憧れと道徳の関係性

例えばアンパンマンバイキンマンを「アンパンチ」でやっつけます。

ちびっ子達・あるいは大人も「憧れる→真似る」というのは良くあること。

で、このアンパンマンに憧れてちびっ子は学校などで「アンパーンチ!」とやる。

するとどうなるか?先生に怒られるわけです。「人をぶってはいけません!」と。

じゃあこれは「お友達だからぶってはいけない」のか?

ほとんどの先生は、どうも違ったことを言います。お友達も他の人もダメなよう。

悪さをした、意地悪なお友達であっても、アンパンマンというヒーローが

バイキンマンにしたことに憧れて真似るのは、どうもダメなようなんです。

 

おそらく今のおっさん・おばちゃん世代の方が、例えばいわゆる「勧善懲悪」のような

考え方は好きで、そういうドラマとかテレビを見てすっとしていたはずなのですが

それが現実世界の目の前で子供がやったり、同僚がやるとよろしく無いようです。

年代が違うと、ヒーロー像・道徳観がそれぞれ微妙にずれていく。

その感覚がボクの中で大きな興味になっています。

何故か?

色々な理由はありますが、教育指導要領などで「道徳」の授業に

大きな見直しが検討されていることがその理由の一つです。

改めて道徳観・倫理観を育むこと、CITIZEN SHIPの形成が大切と考えられています。

しかし、世代ごとなのか・地域や所属するコミュニティの違いなのか・・・

「あまりにも観点が違うのに大丈夫か?」と思うことが多いわけです。

 

 

ONE PIECESLAM DUNKの共通点 〜新しいヒーロー像〜

ちなみにボクは「SLAM DUNK」大好き人間です。バッシュにめちゃ憧れました。

この物語は桜木花道という不良高校生。ひょんなことからバスケに目覚めていくわけですが

おそらく70年代80年代のヒーロー像・主人公像とは大きく異なります。

この漫画が出た当初はバスケ漫画も珍しく「流行らないのでは?」と揶揄されたそうです。

結果的には世代を超えて大ヒットしたわけですが。

同じく大ヒットし続けている漫画で「ONE PIECE」があります。

これは誰でも知っているかもしれません。さて、この二つの漫画の共通点は?

主人公のルフィもまた、昔の主人公像からは遠く離れていると言えます。

桜木花道とルフィの共通点は何か?それは多分以下のような点だと思っています。

 ・基本的に弱いところがある

 ・自分なりにめちゃくちゃ努力して頑張っている(熱中している)

 ・なんか周りの人が応援したくなっちゃう

 ・ところどころに「人情味」を感じる=人を助けずにはいられない

で、現代にこのキャラクターと同じような人がいるみたいんなんです。

この方、自らを「職業:ヒーロー」と名乗る人だそうで。。。

note.mu

 

お会いしたことはないですが、各種メディアやSNSで登場する言葉がスゴイ。

人の気持ちを動かす。ミッションドリブン・モチベーションドリブンな人たち。

漫画の世界だけでなく、現実に行動し、今までとは異なる世界を築こうとしている人たちがいる。

おっさん・おばちゃんたちは「まあそれは漫画の話だから」と遮断することが多い。

これは年代や地域の差かどうかはわかりませんが、明らかにどこかで

倫理観・道徳観、そしてヒーロー像に大きな「層のズレ」ができてしまったのかな、と

そんな風に強く思うわけです。

 

④日本から「世界のヒーロー」は生まれるか?リーダー2.0の可能性

世界が不安定になればなるほど、日本の素晴らしさに注目は集まるはず。

それはまだもう少し先になりそうですが、それでもあと10数年の中で起こるはず。

そうすると、ボクは「日本発、世界に示す新たなヒーロー像」が作られる

またとないチャンスになる!とも思っています。

問題はその時に、日本人ならではの「新しい道徳観・価値」を客観視できるか?

今、何がイケてなくて、何がイケているのか?それを棚卸ししておくのも大事。

今は劣等感と優越感のバランスを考え直す良い機会かも。

ヒーロー像・リーダー像を過去の倫理観・道徳観で語らない。

今まで歩んできた道を振り返り、美化もせず・卑下もせず一度バランスよく並べる。

そして言葉と形に、全く新しい文脈と融合で作ってみる。

学校教育などで見直され作られつつある道徳の授業なるものも、

そういう文脈で作ってみると、きっと今までと全く違って、でも心地よいものできるはず。

テクノロジーも身体性・精神性も独特にして諸外国から幅広く価値を認められる。

日本はその可能性を持っている国なのだから、そこに乗っからない手はないですよね。

 

 さて、いかがでしたでしょうか?

②のヒーローと倫理道徳について、ぜひ世代を超えて考えてみてください。

意外と深い、面白い議論ができるかも?「どっちが良い悪い」ではない話し合いができると

きっと今とは全く違う「日本らしさ」が顔を出すと思います。

その煌めきを大切に、未来に繋げたいですね。

 

ではでは!