ドラえもんというBIを手放すと成長が加速する話
9月になるといつも思い出すこと。
僕はちびっ子の頃からドラえもんが大好きでした。漫画も読んだしTVも見ました。
映画版も毎年欠かさず見ていたなぁ…
今回はそんなドラえもんと「成長」について考えてみました。
【本日の目次】
①ドラえもんはのび太にとってのBI
本当に「あんなことできたら良いなぁ」と思いながらドラえもんにハマっていた時がありました。
以前こんな記事も書きました。
ここに書いた以上に、たくさん「現代ですでに使えるドラえもんの道具」はあります。
ドラえもんが生まれたのは2112年9月3日ということになっていますが、
(豆知識:ドラえもんのあらゆる数値は最後が「1293」だったりするらしい…)
もっと早く、ドラえもんに描かれた未来に近い世界が誕生する気もするのです。
で、最近ボクが思うこと。それは
「ドラえもんって、今話題のBI(=ベーシックインカム)の比喩表現なのでは?」
こんなことを思っています。
のび太にとってドラえもんの存在は、現代の文脈でいうと資本主義にとってのベーシックインカム。
— マツ☆creative leadership for KIDS (@matukage1830) 2018年8月26日
のび太は生活がしんどかった。ちょっとゆっくりしたかった。前向きな意味で依存が必要だった。だからドラえもんという未来からの投資があった。
事実、再び立ち上がったのび太は実に良い大人になった。
②BI(ベーシックインカム)ってなに?
ベーシックインカムという言葉はあちこちで聞いたことがある人は多いと思います。
そもそも「ベーシックインカム」ってどんなものなのでしょう?
国民の最低限の生活を保障するため国民一人一人に現金を給付するという政策行動 ( Wikipediaより)
主なメリット(抜粋)
→貧困対策 少子化対策 地方の活性化 労働意欲の向上 余暇の充実
このように定義されています。以前ボクもBIについて少し触れています。
「国民全員が無条件にお金を等しくもらえる政策」という解釈・定義がされています。
そしてその狙いは上記「メリット」にあるように、今色々目の前にある課題に対して
前向きに向き合って解決に向かいやすくするため、ということは間違いないと思います。
ドラえもんの歌にありますが
こんなこといいなできたらいいな あんな夢こんな夢いっぱいあるけど
みんなみんなみんな叶えてくれる 不思議なポッケで叶えてくれる
この「あんな夢こんな夢」を叶えるには、リアルにいえばお金がかかる。。。
で、それを叶えてくれるためのポケットを持っているのがドラえもんです。
まあそう思うと、別にお金じゃなくても良いわけですよ。
困ったことを助けてくれる。意欲を出してくれる。元気付けてくれる。
そういうことをカバーするという広い意味でベーシックインカムも考えるべきですよね。
③ドラえもんというBIでのび太はどうなったか?
ちびっ子の頃のボクはただただドラえもんの「未来の道具」にワクワクしながら
漫画を読んでいるだけでした。単純に楽しかった。
で、いろんな感想を持つわけですが、自分が当時思った感想を振り返ると
「あぁ、のび太バカだなぁ。せっかく道具あるのに調子にのるからダメなんだよ!」
的なこともよく思っていました。ドラえもんの道具を使いすぎて
結局自分の首を絞めているのび太。そう言われるとかなりの話でそういう「オチ」ありましたよね?
人間的には変わらなかったんだと思うんですよね。うん。
むしろ色々助けてくれるから、余計ダメ人間になった部分も否めないし、
変に過信した部分も出ちゃった。そんな気がするのですよ。
ちなみにドラえもんはなぜ22世紀の未来から現代にやってきたのか?
それは未来の野比家が、のび太の残した莫大な借金に苦しめられているので
それをなんとかするためにセワシくん(野比家の末裔)がドラえもんを送り込んだ…
こんな設定だったりするのです。ので「Back to The future」ぽい動機ですよね。
④「未来への投資」で人ものび太も成長する
落合陽一さんが書いた「デジタルネイチャー」という本があります。
この中でBI的思考や、本の中では文脈上対極にあるVC的思考について書かれている部分があり、
これについてボクはツイートで図式化してみたことがあります。
#デジタルネイチャー に登場する
— マツ☆creative leadership for KIDS (@matukage1830) 2018年8月3日
AI+VC⇆BIの構図。
区分して象徴的言語をつけると
こんな感じ?
こう見ると
いわゆる「普通の人」は
社畜orおっさん?
社会起業家的な人が増えるのかな。
4つの世界を移動することも
考え方によってはあるかも。 pic.twitter.com/SAI8Iq4nKe
のび太はどの位置にいたのか?
間違いなく上半分ではないですね(笑)
しかし標準・従順でもない。漫画の設定でも「人や動物への優しさ」は読み取れます。
一番近いのは左下の「マイルドヤンキータイプ」だと思います。
これがドラえもんの登場によって変わったか?まあ変わっていませんよね。
のび太にとってドラえもんの存在は、現代の文脈でいうと資本主義にとってのベーシックインカム。
— マツ☆creative leadership for KIDS (@matukage1830) 2018年8月26日
のび太は生活がしんどかった。ちょっとゆっくりしたかった。前向きな意味で依存が必要だった。だからドラえもんという未来からの投資があった。
事実、再び立ち上がったのび太は実に良い大人になった。
冒頭に挙げたツイートの最後に
「事実、立ち上がったのび太は実に良い大人になった」と書きましたが
これはいつのことか?これは諸説ある「ドラえもんの最終回」を指しています。
この中でも一番多くの人の心に残ったのは非公式の最終回ではないでしょうか?
ドラえもんの電池が切れてしまって、電池交換をすると記憶が無くなる。
それ以外はもうのび太が新しいバッテリーを開発する以外元に戻る術がない…
結果、のび太はそこから未来に必ずドラえもんをもう一度動かす!と決意するわけです。
そして研究者の道を歩む。のび太はそこから猛烈な成長を見せるのです。
ちなみに非公式最終回以外でも、全ての最終回の共有点は以下の2点です。
面白いなぁ、と改めて思うこと。それはのび太も「ドラえもん」というBIを
今この瞬間のためだけに使っていたときはダメダメから変わることはできなかった。
でも、何らかの理由で未来へ返す・未来で再開するなど
「未来に投資した方が良いのだ」と考えを切り替えてから成長が始まっている
この辺が実に現代への風刺を感じたりするのですね。狙って書かれてなかったとしても。
こんなニュースも上がっていましたね。
内部留保が即悪い、ということでもないですが象徴的です。
今が大切!
守りの姿勢は堅実に勝てる!
何か問題が起こったら大変だ!
まあわからなくはありません。でもこれは結局ドラえもんがいた頃ののび太と一緒。
いよいよ別れの時が来て、このままじゃいけない!と決心する。
「もう一度ドラえもんを動かす」と超具体的なビジョンができて、未来を見る。
そういう時に本当の成長があるのだから、多分BI的思想も「未来を本気で夢見る」
ここから成長が始まるといいと思うのです。
まさにのび太のように「あんな夢こんな夢叶えてくれるドラえもんが欲しい」から
「そのドラえもんをボクが作ろう!」への変化が大事。
先のデジタルネイチャーの図で言えば、のび太は一気に反対側に渡ったわけです。
さて、いかがでしたでしょうか?
未来を想像してもしょうがない、いまを生きるんだ!は、もちろん悪い事ではない。
でも、やはり時折「10年〜20年後の未来をどうして行きたいか?」とかは
考えていきたいもの。何も考えなさすぎで気づいたら手遅れ…も困りますよね。
のび太の成長を考えると、仮にBIが始まったとしたら貯めることに躍起にならず
「未来はどんな自分と、どんな環境がいいのかなぁ?」と考えてみる。
もちろんその時間のゆとりはできますからね。
今ドラえもんを読み返してみると、以外と未来へのメッセージは形を変えて伝わってきますよ!
ではでは!