マツのみらい商店

大人も子供も楽しく学びあえる場作り=21世紀の学びを日々研究。日本で唯一の北欧流ビジネスデザインアカデミアLeare Academyの1期生。真剣な課題を面白く、面白い課題を真剣に。 年中夢求で営業中です。

ピラミッド労働者に見る「選ぶ」大切さ

「ピラミッドを作った労働者達」

 

【本日の目次】

 

①ピラミッド作りの諸説

このような言葉から、皆さんはどんな絵を想像しますか?

これは年代によってもかなり違うはず。お母さん・お父さん世代はこんな感じ?

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若干和テイスト入っていますが…

いかにも「The.奴隷!」みたいなイメージ。

動きが止まればムチで叩かれ、休みは与えられず、ぼろ雑巾のように働かされ…

いわゆる超ブラック企業。そんなイメージ。

一方で、こんな新説も聞いたことがある方が多いのでは?

www.nikkei.com

この記事以外にも「実は超ホワイト企業なみだった」という記事は多くあります。

例えばピラミッドづくりを休む理由が以下のようなものだった、とか。

「サソリに足を刺されたから」

「亡くなった友達をミイラにするから」

「今日はボクの誕生日」

「上司の家を建てに行く」

「二日酔いでツライ」

 今、もし仕事場で似たようなことをやったらどうなるか?

まあほとんどの場合、問題視されますよね。いくらなんでも(笑)

実際のところはどのような環境だったのでしょうか?

これには諸説ありまして、上に書いたことが本当にあったかどうかは謎なものも多い。

昔からよく教えられたような奴隷的な要素もあったようですし

上にも書いたような超ホワイト・自由奔放な部分もあったようですし…

ただ「恐らくこうだったんじゃないのか?」というのはあるようです。

それはざっくりまとめるとこんな感じ。

 ・公共事業としての仕事であった

 ・ご飯はきちんと出ていた

 ・なんならビールなども飲めたらしい

 ・休みは比較的自由。ただ、休めばその分給料的なものは無し

 ・怪我や病気があれば治療はしてくれた

現代における会社は、休んでも殆どの場合給料が出ますから、そこは若干厳しい?

でも、奴隷というには程遠い、しっかりした内容な気もしませんか?

で、一番興味深いのは

「働いていた人は、皆現場で楽しく生活をしていた」

これです。何だかんだ、みんな楽しく前向きにやっていた、というのです。

 

②「仕事が楽しい!」二つの理由

なぜみんなが楽しく前向きにやれたのか?

その真相を知ることは難しいですが、ボクはその理由は二つあると思います。

 ①自分たちで選んでいる

 ②自分たちで作っているものが目に見えている

この二つではないでしょうか?言い方を変えると、現代でもこの二つが揃うと

周りからの見られ方など関係なく前向きに取り組めるのでは?と思うのです。

企業勤めでも、フリーランスでも、経営者でも…

この二つがクリアであればだいたいどんな仕事でも面白くなるし、面白くできる。

例えば遠洋漁業。働き方でいえば恐ろしく不規則でしょう。一度魚群をとらえたら、

それこそ昼夜を問わず働き続けるでしょう。労働基準法とか言ってられません。

もし「あ、定時だから帰らなきゃ♪」とかやっていたら破綻します。

傍目で見たらすごいブラックです。でも当の本人達はそんなこと思っていない。

もちろん大変でしょうけれども。

そして漁獲の成果を自分たちで実感し、心地よい疲労とともに仕事を終える…

だから充実しているのだと思います。この種の仕事は多いはず。

 

働き方改革関連法案の違和感

来年4月にいよいよ施行されるようですね。

news.mynavi.jp

いろいろ書かれていますが、個人的に気になるのは以下のようなこと。

 ・勤務間インターバル制度

 ・労働時間に関する制度の見直し

   →有給取得の義務化

   →残業時間の上限規制(場合によっては罰則あり)

 ・待遇に関する説明義務の強化

ボクは別に高度プロフェッショナルでもありませんし、経営者でもありません。

でも、ちょっと針の振り切れ方がいびつだな、とも思うのです。

なんか「自分で考えている感・選んでいる感」がないと感じませんか?

「Aがダメだったから、Bに変えるね!」って言われたからあまり考えずにやる!

そんな感じがとてもするのです。結局受け手側が考える機会が少ない。

そうすると自分で考えず、ルールを逆手に騒ぐ人が増えるだけ。

そういう人に限ってできない・考えないことが多い。

 「自分の仕事がどれくらいの時間がかかるのか?」

 「自分の仕事でどれくらいの価値が、どんな人にわたるのか?」

 「自分の介在価値とは何なのか?」

働くことも、学ぶことも「考えることが人間の本質」だと思います。

法案も「個人が考え、選択ができる仕組み」が理想的なのです。

 

④二つのパラダイムが衝突する今、大事なこと

多分現代は、二つの大きな考え方がせめぎ合っているのだと思います。

一つは時間も・思考も切り売りしちゃってる人

一つは自分で考え、自分で選び、実現しようとする人

失敗や試行錯誤が多いのは当然後者です。

「Aかなぁ…」「Bじゃないかな??」「うーん…微妙。B’くらいかな?」

「いや、ダメ!Cが良い!」「と、思ったけどやっぱりB’で突っ走る!」みたいな。

はっきり言って時間がかかる。無駄も多い(ように見える)。

でも「自分で選び」「自分で形にして見れる」という点ではとても良いのです。

この考え方の文脈ですごく大事なことは以下の二つなのです。

 ①周りの人が見守っていられることが成功につながる

 ②働き方ではなく、学び方としても極めて重要な考え方=ちびっ子にも大切

何かの決まりに従いすぎるのではなく、自分で考え、選び、創っていく。

そして試行錯誤を繰り返して変化を自分の目で見ていく。

これを子供のうちに経験しておくと、大人になってから生き方そのものに軸ができて

少なくとも、今のご時世言われるような「ブラックな生き方」にはなりません。

傍目には大変そう、可哀想に見えたとしても。

 

さて、いかがでしたでしょうか?

ボク達はとかく「仕組み」「見られ方」「方法」を気にしがちです。

でも、本当に大切なのは「考え方」「選び方」「変わり方」なのです。

外見は素敵でも中身が病んでいるのが良いのか?

パッと見でブラックで奴隷だけど、楽しく真向きなピラミッド労働者が良いのか?

どっちが良いのか、も自分で考え選ぶことができると良いですな(笑)

 

ではでは!