「平成最後の夏期講習」によせて
さて徹夜が捗るモードの前に飯だ.
— ドクター落合陽一 (@ochyai) 2018年7月31日
さーて見逃した人リプレイだね#平成最後の夏期講習 https://t.co/aT4W3eO2Sk via @YouTube
— ドクター落合陽一 (@ochyai) 2018年7月31日
ええ企画だった…
— マツ☆creative leadership for KIDS (@matukage1830) 2018年7月31日
面白い!
メチャ刺激を受けた!
秋の開催は…「学問の秋」ですしね!
クラファン・投げ銭で
開講募っても余裕で集まりそう。
現場に居たいことこの上なし…
#平成最後の夏期講習
このブログを書き始めたのが7月31日の深夜。正確には8月に入っています。
が、どうやら落合先生はこんな歴史的な企画があった日の夜ですら、
企画終了の余韻に浸ることなく淡々と徹夜される(多分研究とか実験)ようなので…
あ、ちなみに今日何があったかというとニコニコ動画(と、YouTube)の生配信で
「平成最後の夏期講習」なる企画があったのです。
パーソナリティは、ボクが確か「これからの世界をつくる仲間たちへ」で
初めてきちんとその名前ややろうとしていることを認識した落合陽一さんと
自民党筆頭副幹事長の小泉進次郎さん。なんか名前だけでもすごいですよね。
ここに集ったメンバーもすごい。。。どうやって集ったの?再び集まるのか?
皆さんぜひ一度は見ていただいた方がよろしかと。
ボク自身が民間教育を生業としており、今回のこの企画にはとても考えさせられるものが多かったです。
ですからこんな深夜に「やっぱり今日のうちに書いておこう!」と思った次第です。
そして、ちょっと偉そうな言い方になりますが、今回のような企画や考えに近いこと、
3年くらい前から考え始めて色々と画策し始めていたのです。
だからこういう企画やトピックが広く語られて、大きなうねりが出来ることは本当に凄いことだな、と思うのです。
今回の「夏期講習」を受けて、改めて考えていることや感じたことなど綴ってみます。
【本日の目次】
①本当の課題は産業社会と教育の関係性にある
皆さんは2030年・2040年・2050年と、どんな未来がやってくると思いますか?
これだけ変化が激しいご時世だと「予想なんて無駄だ!」という声も多いでしょう。
それは一理あります。が、大きな潮流というのはあると思うのですね。
「いつ何があるか?」ということを予想し的中を競うのではなく、
「今は何が大きな課題で、何が大きな潮流となり、未来を決める大きな要素は何か?」
こういうことをある程度考えてイメージすることで、語るべき未来シナリオが出来る。
こういった意味での未来予想には価値があると思うのですね。
ボクはひょんなことから3年くらい前に「未来教育会議」という会議に関わることがありました。
例えばブログやビジネスでも、「教育」「未来予測」「課題解決」的なトピックはあまり盛り上がらないそうですね。
理由は簡単で「お金になりにくいから」だそうです(笑)
バズるトピックとか、お金になりやすいのは「恋愛」「稼ぎ方」「健康」とか。
まあそういうテーマで語っても楽しいんですけどね。
でも、日本はそういうことだけで課題に向き合わないのもいけない。
とか、文字にするとなんかギスギス見えるんですけどね。まあ大切です。
今回もテーブルがたくさん分かれていて「子供」「働き方」「財政」といった
多岐にわたるテーマで課題について政治とテクノロジーの側面で語り合っていました。
じっさい、社会を見渡すといろんなセクターが課題を抱えています。
企業だけでなく、行政も・大学も・NPOも・NGOも・学生も。。。
ボクが考えていることを、今回の放送と合わせてまとめると以下のような感じ。
①様々なセクターで課題があるが解決できない、どこから手をつけていいかも不明
②そもそも「働き方」「動き方」「課題の見つけ方」を教わる場所もない
③構造的に、産業社会と教育制度は双子。つまり本来は「教育」でやらねばならない
④でも「学び方」と「働き方」がバラバラ。そして学び方は昔のまま
⑤学び方=教育者と、働き方=産業構造を同時に考え、変えていくことが理想
ちなみに番組中の
— マツ☆creative leadership for KIDS (@matukage1830) 2018年7月31日
「働き方を教わらないよね」について
日本は教育と産業が双子構造だった。
つまり学び方=働き方だった。
すると、どんな学び方が
日本の今までを作ったか?
これで無意識に教わっていた
「働き方」の正体がわかる。
「黙って従いなさい」
これだ。#平成最後の夏期講習
現状の教育って、まだまだ「正解を求める」という仕組みですよね。
暗記する。覚えたものを再現できる。丸がつく。それが評価され、褒められる。
でも社会に出ると、それがなくなる。覚えたものそのままではダメだし、
課題も単純ではない。正解があるものの方が圧倒的に少ないし、褒められらない(笑)
いわゆる「学生」と「社会人」では突然、全く評価軸や価値観が変わってしまう。
数多ある課題や問題を解決に向かうためにも、根本がブレブレだとまずいのです。
少しずつ変わってきていますが、早急かつ柔軟やるべきことは、まずは一つ。
「学び方を働き方の壁を溶かして、一気通貫のシナリオとストーリーを作る」です。
②教育や学び方がフォーカスされない理由
ボクはスタディーツアーと称して何名かの経営者や企業幹部の方に教育観を聞いて回ったことがあります。
ほぼ全ての方が「教育はとても重要」と仰っていました。
でも教育そのものには手をつけない。もしくはボランティアと思っている、という方ばかりでした。
「なぜ大切だと思うのに、手をつけないのですか?」という質問には
何種類かの返答がありましたが、共通していたのは
「ビジネスになりにくい」「儲けにくい」という言葉でした。
今回の夏期講習に参加されたメンバーも、どうやら無休で参加されいるみたいですね。
世の中の困りごとはビジネスになり得る可能性を秘めている
でも、教育という最大の困りごとはなぜかビジネスになりにくい
そうです。残念ながら「教育はお金にならない」という理由で広がりにくいのです。
また教育業界の視点で考えても、課題は解決されにくく遅々として進まないです。
何が課題かというと、議論のテーブルが根本的に異なっているという点。
昨今叫ばれている教育改革の必要性は、本当にごもっともな内容です。
思考力や表現力。課題解決力や協調性。確かに必要な内容です。
ではなぜその改革が進まないのか?端的いえば「受験の壁」でしょう。
大変残念に聞こえますが「思考力を問う問題でどうやって採点するのか?」
こういったことがしょっちゅう壁になり立ちはだかるのです。
教育最大の課題にしてくだらないのは、入試制度への保守的な考えに他なりません。
③変わり始めた動きと動きを加速させる要素は?
今、上記に挙げたような状況が少しずつ、でもかなり激しく早く変わり始めています。
なぜか?もう待っていられないから、です。
歴史を紐解いても、変革は殆ど「民→官」の順です。そして「個人→集団」の順。
ちょとお前に話題になったのはこちら。
国立・私立ではなく「株式会社立」大学です。設立当時は業界では賛否ありました。
何しろ「前例がない」ですからね。でもいまはこういう動きが盛んです。
「学校教育を壊す「ゼロ高」。ホリエモンが今度は高校をつくる!|FINDERS」
これらもその一つ。確実に、結構な速度で、今までと違う角度で変革が始まりました。
なぜこのような動きが起こっているのか?
様々な要素はあるかと思いますが一番はこれだと思っています。
未来に影響を及ぼす根本要因で、どう転ぶか読みにくい軸。
それは企業な経営指標と働き方に対する考え方。
今経営指標も個人の働き方も、幸運にも「多様であらねば!」と変わり始めたのです。
④まず、次の10年を考えると…
変わり始めた波の中で、ボクたちが考えるべきはどんなことなのでしょうか?
まず、前述したお金の問題。これはそう遠くない未来に解決すると思います。
①今の民間の動きから新しいビジネスモデル・協創事業が生まれる
②事業の必要性から、相当の価値がある教育機関にはお金が集まってくる
③資本主義的思想とは別のレイヤーで経済圏が誕生する
このどれかが起こるのではないかな、と思っています。
なのでこれは一旦置いておきましょう。
歴史のパターンからいっても、まずオリンピック後は何にせよ注意が必要です。
日本・世界で考えて、ざっと考えても以下のことは注意が必要でしょう。
・オリンピック終了で経済的に冷え込む(歴史のパターンで見ても)
・超高齢化社会の本格化
・社会保障費の負担増大→介護負担はほぼ確実
・発展途上国、インドなどの台頭
・謎の空き家問題、謎の空き地問題
・自然災害と食糧危機の加速
これらがいつ・どこで・どんな風に起こるかわかりません。
「当てること」ではなく「想像しながら解決・変容と向き合う」これが大切です。
都市部・地方ともに、それぞれの課題感に応じて議論できる場は絶対的に必要です。
まさに今回の夏期講習のように。
具体的なイメージは以下のようなものが「未来の教室」のヒントでしょう。
・「実践」を中心にする
・子供だけ、企業人だけではなくなるべく異質で多様なチームでやる
・若者が話しやすい、バカみたいな意見も言いやすい空間にする
・答えを出しにいかない
・違和感や心のざらつきも大切にする
・地域と人を中心にする。課題解決よりも「本当の課題は何?」に重点をおく
この辺りが具体的にできると、今までとは全く違う「学び」「教育」になります。
そして子供も大人も同時に学べて、働き方のベースにもなる。Win-Winです。
さて、いかがでしたでしょうか?
教育は時間がかかる分野。簡単に効果測定・実績評価ができないかもしれません。
でも、間違いなく2030年を迎えるまでに大きな意義と価値を持つようになります。
いわゆる「ビジネス」「今まで」とはかなり違いますが…
私たちが住み、目に見える世界に大きなインパクトを与えることは間違いありません。
平成最後の夏、そして残り数ヶ月。
未来のためにもちょっとだけ、考える時間をとってみては?
ではでは!