お小遣いが増えてずっともらい続けたら?~BIの話~
理由は簡単で、自分で商品を作って社会に富を供給した経験もなければ、ビジョンも無いからだ。価値を創造しなければ豊かにはなれませんぜ?と言う不都合な真実は、無能の人間にとって酷くキツイ。
— サウザー (@Fist_of_Phoenix) 2018年7月4日
だからロボットが食わせてくれるとか、仮想通貨でお金を作り出せるとか、お花畑みたいな事を言うねん。
時折Voicyを聞かせて頂いているサウザーさんの放送およびツイートで、上記のようなことが語られていました。
今、ものすごい速さで世の中が変化していき、テクノロジーの進化・発達によりいろんなところで少しづつ耳にするようになった「BI=ベーシック・インカム」という言葉。
そもそもこれはどういうもので、考えるべき点はどんなことなのか?これについては大人も子供も、皆考えていく必要があるでしょう。
このベーシック・インカムという制度、本当に実現したらどんな世界になるのでしょう?それは私たちにとってどんな良い影響・悪い影響がありそうか?
これらについて一緒に考えていきましょう!
【本日のメニュー】
①ベーシックインカムとは?
そもそも論ですがベーシックインカムって何なのでしょう?いろんな本がでていますが、こちらなどは参考になる内容です。
内容は多岐に渡りますが、端的にいうと、書かれているのは以下のようなこと。
・日本人は働きすぎ。「働かない」ことに慣れていない
・AI時代に労働は徐々に奪われていく
・というか、少子高齢化の中でほとんどの労働をロボットがやる方が良い
・すると人間は労働から解放される
・資本主義の自然死=賃金労働の消滅
・大人も子供も、一律に給付される方が良い(生活保護給付ではない)
・所得に関係なく無条件に一律もらえる
いかがでしょうか?何とも夢のような制度です。事実、フィンランドなどでは既に実証実験が始まっています。
ちなみに日本でも色々な税制のあり方は議論されています。とある経産省の知り合いに話を聞いたところ、例えば計算上はあと7%消費税をあげることができたら、新生児およそ100万人は無償で大学まで通うわせることができる計算が成り立つとのこと。
他にも現状の社会保障制度を見直せば負担を増やさなくてもベーシックインカムは実現できるとか。
ベーシックインカムとは「大人も子供も最低限きちんと暮らせるために国がくれるお小遣い」みたいなもの。それは日本が未来に向き合うべき課題を解決することにもなるのでは?という発想なのです。
②ベーシックインカムに不都合はあるのか?
ちなみに上で取り上げたフィンランドの実証実験。実はこんな報告が後日上がっています。
フィンランドは失業者だけを対象にしたからおかしいのだ、という人もいるみたいです。記事にもあるとおり、条件からして結果は見えにくいので中止…ということです。
ベーシックインカムで起こる不都合とは一体どんなことがあるのでしょうか?
多分反対派の多くの人は考えるのは以下のようなことでしょう。
・この制度のせいでみんな働かなくなってしまう!
・何もしないでお金だけもらおうなんて考えが甘い!
・実現しようとしたら税金負担がまた増える!苦しむ人が増えるだけだ!
ベーシックインカム反対派の意見かは別として、中にはこんな考察を述べている人もいますね。
未来最も怖いのは、AI発達によるシンギュラリティ(簡単に書くと人間<AI)によって人間がAIに支配される映画みたいなものではありません。
こういうことではなく、「AIを人間が悪用すること」何です。こっちの方が実際に起こる可能性が高く、資本家がAIを悪用すればとてつもない格差が生まれる恐れがある、という人もいるのです。確かに変な悪用は避けたいところですよね。
③未来の「働き方」そしてベーシックインカムとの向き合い方
ベーシックインカム反対派の意見の中で、ボクも賛成に近い意見は「価値をしっかりと生み出すことが大切なんだ!」というもの。今の労働って、まだまだ「何のためにやっているの?」っていうものはかなりありますよね。
言われたことだけをやればいい。考えなくてもいい。だから我慢の対価=給料、という考えが当たり前になっている。
こんな無駄なことにお金を払っているのはおかしな話です。お金を払うならば労働も、子供達はお小遣いだって「何の・どんな価値提供に対してお金を与えるべきか?」これについては考え話し合うべきです。
この議論が少なすぎて、結果的に日本の労働生産性は著しく下がっているのです。
ボクはお小遣いのあげ方で以前こんな記事も書いています。
ボクが思うベーシックインカムとは?そしてどのように向き合っていくべきか?
ボクは「本当の働き方・お仕事に向き合うまでのリハビリ=BI」と思っています。
ベーシックインカムが導入されたとして、最初は「ラッキー!働かなくてすむ!」みたいな人はわんさかでてくると思うんですよね。
で、最初はベームやったり、昼からひたすらソファで寝ていたり。夜中に起き出してダラダラとゲームやったり。まあ怠惰な時を過ごすかと。
で、問題はそんな生活をどれくらい続けていけるか?なんですよね。
ここで今までの社会環境ならばイヤイヤでも働かないといけない。でもうまく外にいけない。だから余計辛い…
でも、未来は超少子高齢化。そもそも人が圧倒的不足も手伝ってAIにやってもらっているから「嫌な仕事」が世の中からほぼほぼ消えています。
だから「イヤイヤ外に働きに出る」は、基本なくなります。でも飽きる。じゃあどうしよう?そーか、こんなことやったら面白くね?
そして「退屈」から、今は想像もつかないような発見・発明ができて、そこから新しい価値が生まれる。その価値が人を楽しませて、感謝や感動がシェアされる。
そんな感じかな、と思っています。その波がさらに過ぎると、エンタメにも飽きて「なんかもっとグッとくるものないかな・・・」
となって、価値の提供が今でいうソーシャルビジネス的なものの発展系に繋がるかもしません。クラウドファンディングの進化形みたいなものにワクワクする未来もあり得ますね。
つまりベーシックインカムは、人を一度「前向きな退屈状態に追い込む機会」となって良い意味で人を追い込む。そしてその後に「本当の価値ってなんだろう?」と考え動き出す。こんなステップを踏むのかな、と思っています。
今は一部の先進的な考えをお持ちの方々が、上手に時間と機会を使って価値を創造し提供することをしています。
ほとんどの人は「そんなの忙しくて無理!」って言っちゃう。でもベーシックインカムによって忙しさがなくなるから、時間の経過とともに嫌でも価値や意義と向き合う。
ですからベーシックインカムは、ある意味「本当の自分と向き合う修行の第1歩」になるかもしれませんね。
さて、いかがでしたでしょうか?
タダでお金がもらえるならば大賛成な制度となりがち。不安の声もありますが、よく考えたら本質に向き合うための制度なのかもしません。
そして本質的であればあるほど、変わっていくまでに時間がかかります。ここはじっくりと考え、時間をかけて見守ることになるでしょうね。
もちろん「価値が大切」は言うまでもありません。今からでも自分のために、与える価値のために、少しでも学べる人は動き出したほうが良いですね。楽しそうだし(笑)
ではでは!