マツのみらい商店

大人も子供も楽しく学びあえる場作り=21世紀の学びを日々研究。日本で唯一の北欧流ビジネスデザインアカデミアLeare Academyの1期生。真剣な課題を面白く、面白い課題を真剣に。 年中夢求で営業中です。

本当の働き方改革に必要な3つのこと

ここ数年、よく話題になる「地方創生」というワード。そして「働き方改革」というワード。どちらもよく出ますが、あまりポジティブな印象が無いからなのか、特に地方創生って「え?意識高い系ですか??(笑)」みたいなリアクションも少なく無い気がします。

でも、これってそう遠く無い未来にきちんと、なおかつ面白く考えて損のないテーマなんですよね。というわけで、今回はこの二つについて一緒に考えていきましょう!

【本日の目次】

 

 

①田舎・地方の10年後は?

ボクは埼玉県で生まれ育ちました。関東地方ですが、端っこはなかなかの田舎っぷりです。ボクの実家の前から見える風景はこんな感じ。

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綺麗でしょ?そして緑が多い…とてものどかです。

とても良い所です。良い所ですが、多分この後たくさん家が建って、人が住み着くようになるかと言われれば、それはないでしょう。魅力の問題ではなく、人が少ないし、埼玉とはいえアクセスが良くないので。

人が減っていく、高齢者が増えることは当たり前の事実なので関東地方でもこんな所は沢山あるはずですし、これからも増えるでしょう。

加えて、アリババみたいなECビジネスを始めとしてネット上でほぼ完結する仕事が増えているのも良くわかっていることだと思います。

この「人口変動」「IOTビジネス」この二つは散々語られていますが、それでも下手に昔を守ろうとした結果、ついに起こり始めた現象がこちら。

www.businessinsider.jp

憂慮する声も上がりそうですが、わかっていた事実です。わかっていてもしがみついてしまう人間の悲しさ。。。ダーウィンの進化論「変わることができるものが生き残る」を証明するようなニュースですね。

 

②地方都市は面白い!

あやにーさんがVoicyでちょっと前に話題していた地方でのビジネスについて。

この放送で感じたことがいくつかありますが、それはまとめるとかんな感じです。

A.地方都市で展開されていないビジネスアイディアがある

地方都市は、どこも東京ほど競争が激しくないです。東京でバリバリ働いていると、地方に行った時に「え?まだこういうサービス出回っていないんだ」みたいなことを観たことがある人もいらっしゃると思います。

逆にいえば、東京で体験したサービスをうまく地方都市に輸入するだけで大きな差別化になることが多いです。もちろんそのまま移植、ではなく地域にあるよう変えることは必要ですが。

本当に「ちょっとした工夫や気遣い」を東京から地方都市に持ち込むだけで、大きな差別化になることは大いにありそうです。

B.東京・地方で仕事のクオリティを変えない

都心部でバリバリやっていた人が地方都市に行くと、なぜだか無駄に「緩くなる」「遊んじゃう」ということがあります。これは勿体無い。自分が学んだスキルを、地方で「上手に活かす」これを考えられると一気に自身の価値が上がります。ニーズが増えます。これは美味しい。地方には「気を抜くため」に行くのではなく「学んだものをそのままに、物理的な位置を変えることで希少性を出す」という考え方に変えると地方創生そして「個人の時代」に有利なポジションが取れるようになるはずです。

C.でも、地方創生って若者を送り込んで「昔に戻ること」じゃない

これ、いくつか意見が分かれますが「地方創生」っていうとよく「もう一度地方を元気に!」とか言う話題になりがちです。これは間違いだとボクは思っています。そもそも若者が地域に入り込んでも、それを嫌う地元のおっさんおばさんの多いこと。。

変に排他的な地域がある。折角やってきた若者にも冷たい。で、若者も「イメージと違った」「困っていると言うから来たのに」と幻滅して帰ってしまう。

結果的に地方の過疎化・劣化は一気に加速してしまうのでしょう。アメリカ小売業の記事にあるような「ゴーストタウン化した地域」があちこちに誕生するのも時間の問題です。地方創生は、人口推移から考えても「昔に戻る」ことではない、新しい発想でやったほうが成功しやすいのです。

 

③地方都市以外の地方の今

ただでさえ人口減少・高齢化。IT・AIの発達も手伝って、今まで通りの復活を描いても未来は見えています。では、どう考えるか?良い例があったのでご紹介。

www.tabirai.net

ここ数年で一気にリゾート地・観光地としてメジャーになったニセコ。この土地の人気はなぜ出たのか?誰が火付け役なのか?これは非常に興味深いです。これについてはこんな資料があります。

http://www.iti.or.jp/kikan63/63onizuka.pdf

この資料の7ページにニセコへの投資実績が載っています。

オーストラリア人による投資実績がメチャ多いです。つまり、ニセコの魅力は住んでいた人ではなく外からきた人、しかも海外の方が気づいてビジネスを育てた、と言うことができます。

実は日本にはかなり「第2のニセコ」になるような土地があるのでは?でもそれに気づかないまま廃れ始めている。それが地方の実態かもしれません。空き家問題・謎の行政圧力がかかったまま放置された土地。もったいないですねぇ…

 

④「自分の魅力」ではなく「自分たちの魅力」でビジネスが生まれる

働き方と地方創生を考えた時に、そう遠くない未来に、今までしてこなかった斬新な決断と実行が必要なるとも思っています。もはや国やお役人に期待しないって言う人も多いですが。

ボクはどちらかと言うと国に期待しない、と言うより「考えてないやつは無駄」と言う考えですかね。それが公務員なのかな?ニュージーランドの例ではありませんが、無駄な公務員をカットする・無駄な国家事業は凍結させて考えたいこと、ありますよね?

 ◆高校・大学・社会人3年目位まで東京で働いてみる(高校生も沢山の選択肢を!)

 ◆企業は「新卒採用→地方」ではなく「新卒→まず東京・都心部」で働いてもらう

 ◆地方出身の若者も安心して働ける仕組みは国・自治体と企業で創る

 ◆得た知識や知見を地方都市に持ち帰ってアイディア展開

多分今の東京は経験や実績のある人よりも、何もない柔軟な若者の方が良い気がします。働い方として異動のない「地域総合」と言う考え方も悪くありませんが、長い目で見ればアイディア交流できるような場づくりは必要です。

で、もう一つは場所に固執しない・本当の意味での地方創生を新しく作る。多分鍵は二つで「観光地化する」「農業に特化する」とうことで、どちらも「人を介さない」「海外に魅力をアピールする」これだと思います。

これを実現するためにも「自分たちの故郷・地方を外から眺める」これは必要でしょう。中にいては、その良さは客観的に見れません。外から見て、他人に見てもらって、その良さを知る。自己分析のように「自分たちの良さ」「私たちの町の良さ」を言語化しておくことが大切なのです。

 

さて、いかがでしたでしょうか?

まとめると3つのことが言えそうです。

①東京はインキュベーションセンターとして機能させると最高!

②得たものを地方都市で工夫して展開=地方都市は健全な競争でアイディアUP!

③都市以外は人を介さない観光ビジネス・農業生産ビジネスで遠隔操作→特に「外に売り出す」ことができると大きな事業になる

こんなふうに考えると、子供達にも早いうちに東京での色々な体験をさせる、それぞれの地方の良さに触れさせる、自分たちの住んでいる場所の本当の良さを語り合ってみる、こんなことができると良さそうですね。

修学旅行・社会科見学で行く場所も変わりそう。大人の関わり方・見せ方も変わりますね。

ではでは!