マツのみらい商店

大人も子供も楽しく学びあえる場作り=21世紀の学びを日々研究。日本で唯一の北欧流ビジネスデザインアカデミアLeare Academyの1期生。真剣な課題を面白く、面白い課題を真剣に。 年中夢求で営業中です。

情熱と癒しの交差点

日本の良さって色々あると思うんですけど、特に未来と海外へのアピールに向けて、どんな点が良いと言えるのでしょうか?

先日、突然の自殺でニュースになったアンソニー・ボーディンさん。彼の今回の件について様々な記事が出ていますがその中でこんな記事を見つけました。

【海外の反応】 パンドラの憂鬱 海外「日本にいるだけで勝ち組だ」 世界的シェフが日本を世界一の美食国家に認定

この記事の中に、アンソニーボーディンさんの発言について触れている点があります。

常に何か新しいことを探しているような好奇心の強い人間は、奥深さ・風味・味、そして完全には理解できないであろう、独自の習慣に魅了されてしまうのだ。 (中略)それから惹きつけ、圧倒させ、動揺させ、感動を覚えさせる力がある。そして何より、美しいんだ。 (中略)もし残りの人生を東京で過ごすことになったとしたら、日本語を習得してもきっと分からないことだらけで、それでもハッピーに人生を終える事ができるだろうね。 

恐らく日本人の我々から見ると、あまりピンとこないものの中で「すごく光る魅力」があるのだと思います。それは何か?マツは恐らく「繊細なゆるさ」とか「癒し」っていう感覚が、未来に他国との差別化できるものだと思うんですよね。

多分ビジネスという点においてもこの感覚は生きてくる。実際、中国の起業家の間でも、少しずつ「日本に移住して起業したいよね」という声が上がりつつあるそうです。

中国の大都市は空気も悪く、ビジネス環境も過度に競争的で「そこまでしてお金を稼ぎたいのか?」と疑問に思うこともあるとか。そう思うと日本は「ゆるさ」もありますがそれは適度なもので、美しく伸びやかな環境で自分らしく幸せな起業ができる。そんな点が世界でも注目される時が来ると思います。

www.businessinsider.jp

こんな記事もありました。今、日本の起業家スピリッツは「マネー」ではなく「救い」「未来」「癒し」がキーワードになっていると感じます。そんな癒し系起業家たちが集まり金銭面だけではなく精神面も豊かになれる「ネオシリコンバレー」みたいなブランディングができる気がしています。

 

一方で日本が昔から大切にしている「戦後の日本復興の精神」も忘れられないものがあります。でも、先人の体験を紐解くと、あの頃も「金稼ぎたい!」ではなく「日本をなんとかしないと!!」の気持ちの方が強かったのです。お金お金言っていたのって、実はバブル経済の時くらいだったのか?って思うくらい。

最近の10代20代の方々は「昭和のおっさんマインドはイケてない」的な意見を多く持たれていると思います。でもそんな10代20代も、優れたフリーランス・起業家は「燃える闘魂」を持っています。熱量・没頭の度合いは飛び抜けているのです。

何しろ「やらされ感」がない。自分のビジョンに没頭しているのです。その点は戦後・昭和のマインドとも共通点が多いです。

中村天風さんの言葉は象徴的です。

新しき計画の成就は只不撓不屈の一心にあり。さらばひたむきに、只想え、気高く強く、一筋に 

 この言葉、今という時代をしなやかに生きている若者世代にも刺さるのではないでしょうか?癒しという日本独自の文化風土に加えて、この「没頭」の文脈にも日本の真の強さがあるように感じてならないのです。

ブラックとかそういうことではない、前向きさとひたむきさ。純粋に自分の内面から湧き出る想いで動くことの大切さ。自分の成功というよりもまず「利他」から入るあたりも日本人ならではの発想かもしれません。

 

最近「個人の時代を生き抜くためには?」みたいな議論で「掛け算思考で希少性の高い人材になれ!」みたいな事がよく言われます。確かに重要。で、それをグローバルに考えた時に「日本人の、他国に負けない希少性」というのは、

まさにこの「癒やし×情熱」という掛け算によって、どの国にもそうそう真似ができない素晴らしい力として世界に誇れるんじゃないかなって思っています。実際に極めて理想的に情熱と癒しを体現されて、世界で注目されていらっしゃるのはこの方でしょう。 

 日本では意外と知られていないですが、彼は毎年春にアメリカの大学で講演をされるそうです。毎年多くの学生が聞きにくる。それくらい、日本の「経営マインド」「和と輪」そして「燃える闘魂」に興味と価値があるのです。それは世界一の経済大国とされるアメリカであっても、です。

 

さて、いかがでしたでしょうか?

私たちが世界に誇る、世界から注目される、そして子供も大人ももう一度考えて、絶好のポジションを「国として」取る場合。そのとき考えるべきはこの「情熱と癒しの交差点」にしっかりと身を置く準備をして置くことではないでしょうか?

ではでは!